最も強力な抗生物質が効かない「耐性菌」が世界で拡大中！？WHOが極めて深刻な状況と発表

抗生物質が効かない「耐性菌」がじわじわと拡大しているとWHOが発表しました。最も強力な抗生物質さえ効かない状況とのことで、極めて深刻な状態です。

耐性菌があらゆる国でじわじわ広がっている

世界保健機関（WHO）は、抗生物質が効かない薬剤耐性菌が世界各地で広がっているとの報告書を発表しました。フクダ事務局長補はジュネーブでの記者会見で、貧困国など一部の国だけでなくあらゆる国で拡大しており、極めて深刻な状況である事を強調しました。

WHOは114カ国からのデータを基に調査、報告書を作成しました。日本やフランス、南アフリカなどでは「淋病」の治療でセファロスポリン系の抗生物質が効かないケースが確認されました。

加えて、強力な抗菌薬カルバペネムが効かない肺炎桿菌も世界的に広がっており、一部の国では半分以上の感染者に効かなかったそうです。

抗生物質を使えば使う程、耐性を持った菌は増える

抗生物質を使えば使う程、その抗生物質に耐性を持った菌が生まれる可能性が高くなります。WHOの報告書では、抗生物質の処方を必要最低限に抑えるよう医療従事者らに忠告しています。また、一般の患者にも、医師が処方した時のみ抗生物質を使用するようにと呼び掛けています。