25枚の処方箋

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ADHD治療薬「コンサータ」が大人も使用可能に

これまでは、18歳未満の患者にしか適用が許されていなかったADHD治療薬の「コンサータ(メチルフェニデート塩酸塩)」が、大人でも使えるようになりました。

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ADHD(注意欠陥多動性障害)とは、注意力の欠如や落ち着きのなさ、衝動性を主な症状とする病気です。この治療薬であるコンサータが、厚生労働省の承認によって、18歳以降に診断された成人期のADHDの患者にも使えるようになりました。

成人期のADHD治療薬としては「ストラテラ(アトモキセチン塩酸塩)」に次ぐ2剤目となります。

WHO(世界保健機関)の調査によると、成人のADHDの世界的有病率は3.4%だそうです。国内では1.65%、約100万人の患者がいると推定されています。この中には、小児期に診断されて症状を持ち越している人のほか、大人になってから初めて症状が表面化し、診断された人が含まれています。

治療方法としては、まずは対人関係能力や社会性を身に付ける心理社会的治療を施し、改善しなかった場合に薬物療法を組み合わせて行います。

 

 

影響力の強い薬のため、一時的に規制がかかっていましたが、大人の患者の治療環境は十分でなかったとして、今回承認に至りました。

それぞれ、2つの薬は特徴が異なるため、患者によって良い選択肢を選べるようになりました。症状が改善し、社会参加できる人が増えることが期待されます。